僕からするとやっぱり噴飯物なんですよ。
まず、テクノの歴史を書く際にブライアンイーノやテクノポップから始めるのがですね、ロックオタクと同じ「懐古野郎」丸出し。
だいいち、TELEXのセレクトが「ルーニー・テューンズ」ってどうなのよ?あんなの聴かなくていいよ。挙げるとしたらテクノ革命かニューロビジョンだろう。
教授の「音楽図鑑」も謎。「B-2 unit」か、あるいは細野晴臣「フィルハーモニー」だろう。だいたい、YMOを無視して教授だけ挙げてるっていうのが意味不明です。
クラフトヴェルクが「ツール・ド・フランス」っていうのも、いわゆる「音楽語り好き」が陥りやすい罠で、僕なら「コンピューター・ヴェルト(Computer World)」、新しめなら「エレクトリック・カフェ」か思い切って「THE MIX」を紹介したいところ。
というかですな、はっきり言ってテクノを聴いたことはない人はまずここら辺、無視して良いんですよ。だってさあ、例えばですよ、漫画を読んだことがない人がいて「何か面白い漫画を紹介してください」っていわれて、手塚治虫の「新宝島」を薦めますか?
何かのジャンルを紹介する時に、とにかく「ルーツから紹介したがる」っていうのは「自称音楽好き」の悪い癖です。
そういう人の言うことは参考になりません。
というかあの記事はパフュームを入れたかっただけでしょう。デトロイトテクノが1枚しか無いってところにも、執筆者のテクノ音痴ぶりが伺える。
つーわけで我田引水。
・他人の不幸は蜜の味: テクノ名盤メモ
で、僕が書いた記事の中でこれ1枚聴いとけ、っていうのは「攻殻機動隊」のサントラね、あれだけ聴いたらテクノがだいたい分かります。
ジャズとか渋め好きの人にはロニ・サイズの「New Forms」をおすすめします(これは上の記事とかぶってますが)
勉強じゃねーんだから、マスターする暇があったらマスかいてろって……ついつい下品な言葉が。
それに比べるとLSTYさんの「テクノ名盤メモ」は今読んでもいいですな。
僕も高校時代、ロック名盤本をガイドにCDを聴いてたので気持ち的には分かるんですけどね。
ただあの記事書いた人はテクノのこと知らないんですよ。テクノが本当に流行った時期のテクノを多分ほとんど聴いてない。
まあはっきり言って、テクノ知ろうと思ったら攻殻機動隊(ゲーム)のサントラで十分なんですけどね、僕自身も90年代のテクノブームってあまり中身のないものだと思ってるので。