先日奈良に行って見かけた光景。
猿沢の池のほとりで、道べたに座っているギャルを見かけた。
いかにも、なギャル。
僕は普通のおじさん同様、ギャルには一定の偏見を持っているわけだ。
しかし見ると彼女は一人ではない。彼女の目の前には、少し年下の男の子がいる。弟だろうか。
彼に対して、彼女は手でいろいろな仕草を見せている。
手話だ。
ギャルと手話、この二つにつながりを感じなかった僕は、なんとなくそれを「いい話だなあ」と思った。しかし、「いい話だ」と思うことこそ、僕の偏見のなせる業なのだ。
うーん、どうなんだろう。
とか思ってしばらくして気がついた。あれ、彼女の手の動きは、手話にしてはずいぶん単純で、何かを伝えるような感じではなかった。
あ、あれは手話なんかではなく、「パラパラの練習」だったのか、と。