2007年05月11日

落語「鰍沢」

金原亭馬生
NHK落語名人選 (94) : 十代目 金原亭馬生
三遊亭圓生
百席(9)掛取万才/鰍沢
古今亭志ん生
古今亭志ん生 名演大全集 32 鰍沢(かじかさわ)/粟田口(あわたぐち)
 もうずいぶん暑くなってきたので季節はずれだが、三遊亭圓生の「鰍沢」を聴いた。おそらく三題噺の最高傑作だろうと思う。
 圓生版は、どうも良くない。緊張と緩和の、特に緊張の部分がうまく描けていない。やはり言葉が過剰なのだろうと思う。説明的になってしまって、生と死の狭間にある恐ろしさや夢中さが無い。

 ここはやはり馬生師匠(10代目)を推したい。馬生の語り口は常におだやかだが、しかし言葉少なな中に、非常に張りつめた空気というか、人間の「覚悟」のようなものを感じる。
 あの口調と声は人情噺に良く、怪談に良い。滑稽噺も良いのだけれど、馬生師匠がやると、すこしブラックというか、ひねた笑いになる。これは好みの分かれる所、とは思う。

 さて、圓生百席の「鰍沢」の後にはお決まりの芸談が収録されていて、これが面白かった。圓生師匠が志ん生師匠の「鰍沢」を痛烈に批判している。
 この人は随分厳しいことを言っているが、名指しでここまで言うか、という感じで、芸の批判を超え、ほとんど人格批判みたいになっている。これは面白い。
 そりゃ圓生師匠、芸は素晴らしいがこれじゃあ嫌われるよ、という。そこまで含めて圓生師匠が好きなわけですが。

 で、ここまで批判されると志ん生版も聴きたい、というわけでいずれ購入します。


この記事へのコメント
おお、それは面白そうだ。LSTYさんの千朝罵倒みたいなもんですか?え、志ん生と千朝なんかを並べるな、ですって、ごめんなさい。
Posted by 熊吉 at 2009年10月18日 07:38
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