業務の「見える化」という言葉があって、なんで「可視化」じゃなくて「見える化」なんだろうとか疑問なんだけど、要は会社にある情報やノウハウやフローを、誰にでも見えるようにしましょう、それによって問題点を見えるようにしましょう、とかそう言う意味だと理解しています。
で、考え方には共感するのですが、会社という所には、三種類の考え方をする人間がいます。「普通の人」と「見える化を阻もうとする人」、それに「見える化を進めようとする人」です。
・普通の人
まず単純に「めんどくさい」という人。これは想像力のない人ですね、自分が持っている問題点をオープンにすることで、それが解決されるかも知れない、という想像力がない。
しかし、この勢力というのが最も多いのですね。そう思うのが「普通の人」だと思ってよろしい。人間というのは新しい行動パターンを受け入れたくないものですから。
これはもう成功事例を積み上げてゆくしかないと思いますな。メリットを提示し続ける。(このメリットには金銭的な物も含まれます、というか直接的間接的問わず金銭的なメリットも含まなければいけないと思います)
・見える化を阻もうとする人
これ悪質なんですけど、今自分がやってる仕事を改善されたら、自分の仕事が無くなってしまう!だから改善されたら困る!という人、これもいます。工場なんかの現場であれば少し話は違ってきますが、総合職でこういうマインドを持っている人間は会社に要らないと思うのですが、もちろん居ることは居ます。
・見える化を進めようとする人
実はこれが一番やっかいです。もうとにかく見える化!っていう人。どんどん資料を作ってどんどんオープンにする。ここにこの情報を公開しました!見てください!ってしょっちゅう連絡が来る。ファイルやデータベースをどんどん作る。
で、どこにどの情報があるのか、分からなくなるのです。結果、普通の社員はそんな膨大な情報の中から自分に必要な情報を探したりはしない。かくして「見える化」は幻に終わる。
こんな感じ。僕は一番最後の人種に該当します(笑)
なので、一応日頃から「よく考えて情報を作る」ようには心がけているつもりです。何か新しいことに取り組む時に「はりきりすぎると失敗する」ということは何度も経験してきたので。表面上はりきるんではなくて、もっと裏の方を考えなければいけないな、と。PRではなくてユーザーインターフェイスの方にこだわるべきだ、とか。まあ、バランスですが。
2006年10月06日
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「見たい現実だけを見ようとする人」もいますな。
こういう人が「見える化」を推進すると、結局その人が望む結果(○○に問題がある、とか)しかでてこない。
それだけならいいんですが、そんな「見える化」を見ている周囲は「しょせんそんなもの」って感じちゃう。結果、「見える化」のためだけの数字作りとかが始まって、現実と「見える化された情報」がどんどん乖離していく。
こうなるともう、「見える化」はマイナスでしかなくなっちゃうわけです。
確かにそういう側面もあるでしょうね。側面というよりもそこが一番大切だとも言える。
海外ではどうか知りませんが、日本の企業では「問題を顕在化すること」が悪いことと考えられがちだなあ、と思います。それは往々にして前任者や他部署との軋轢を生みますから。
希望的観測に沿ってしか物を考えられない、というのは利害もそうですけど心理的な要素もありますしね。なかなか本質的な部分にまでは踏み込めない。うわべだけで終わってしまうし、それだけだと意味がないですね。
僕はよく思うのですが、日本の経営者には「人間の心理を操作する技」が足りないと思うのです。経済の高度成長が望めない以上、会社を動かすのは心理だと思うのですが、それを動かす技術を持っていない。ITにしてもそうですけど、仕組みを入れただけでは会社は変わらない、と。「見える化」にしたってそうだと思います。