テレビ局はデジタル化という多額な設備投資が必要な時期に突入して、「制作費の削減」と、デジタル化によって「更なるソフトの量的な充実」という相反する作業を求められて、時間と労力を省力化した「撮って出し」の手法に頼らざるをえないのであります。最近、僕もここら辺のことを考えていたのです。少し違うんですが、この秋からTBSで始まった「リンカーン」というお笑い番組を見ていて、いかに今のテレビ番組がダメかと言うことを感じたのですね。
そんな中で、夏に撮ったものを冬に出す、即時性どころか季節感にもまるで無頓着な「どうでしょうさん」は、時代に逆行しているなぁと。2005/11/17藤村Dによる日記(水曜どうでしょう公式HPより)
ものすごくお金かけてるんですよ、豪華なタレントを呼んで、でかいセットを組んで。でも、全然面白くないんです。その番組に限らず、ゴールデンタイムの番組の多くがすごくお金をかけていながら、すごくつまらない。
それはつまり「コスト」というものの考え方に問題があるのではないか、と。コストをかければ面白いものができる、と信じ切ってしまっている。
コスト(お金)を「どれだけかけるか」という事にばかり目が行ってる。
「どのような」コストを「どのように」かけるか、ということを考えていないんです。
どうでしょうについて言えば、お金はかけていないが「時間」というコストを存分に注いでいる。つまり編集です。そして時間というコストは、大手のテレビ局ではかけられないんではないかと。忙しさが違うと思うのですね。藤村さんがヒマだって言ってるんじゃないですよ(笑)
金はないけど時間はある。じゃあ、時間と頭を使って最高の番組を作ってやろう、という。そこから産まれたのがどうでしょうなんじゃないか、と。
※mixi内コミュニティーに投稿した物の転載(一部書き換えています)。2005/11/18記。