2008年08月08日

ネットにおけるタモリ絶対主義みたいなもの

Pop is dead. 少し前から不思議に感じているのだけど、web上ではなぜかくもタモリが崇拝されるのでしょうかね。
 昨日は赤塚不二夫の葬儀における彼の弔辞が絶賛されていた。普通の弔辞だと思ったけどなあ、むしろ上岡龍太郎が横山ノックの葬儀の時に読んだやつの方が面白かった(これ
 どうも「タモリだから」っていう理由で評価されてるんじゃないかなあ、なんてことを思う。

はてなブックマーク - 赤塚不二夫さん葬儀 タモリさんの弔辞全文 (1/3ページ) - MSN産経ニュース
はてなブックマーク - YouTube - タモリ 赤塚不二夫さんへ 弔辞

 いや、僕も「タモリ倶楽部」大好きですけどね、テレフォンショッキングが短くなってからの「笑っていいとも」は駄番組だと思うし、「徹子の部屋」年末企画におけるタモリの芸も年々つまらなくなってる。

 シティボーイズのきたろうが昔「笑っていいとも」のレギュラーをやっていた時、タモリのマネージャーに「僕はタモリさんのことを一度も面白いと思ったことはありません!」と言ったらしい。それもなんとなく分かる。
 笑いタレントとしてのタモリはどうも成立するかしないかギリギリの所にいる、という印象もある。

 でもタモリが何かやると、webでは手放しに絶賛されるっていう印象があるんだよなあ。いやたしかに僕もタモリは好きなんだけど、みんなが一斉にほめてるのを見ると、とても気持ち悪く感じる。「えー、別に普通の弔辞じゃん」とか「こんなめんどくさい思いしてカレー食いたくねえ」とかいう声がないってのが、気持ち悪い。

 多分、サブカル臭と「非コミュ」っぽいのが人気の元なのかなあ、なんて漠然と思う。そもそも僕の中でタモリはお笑いタレントではなくて、みうらじゅんや久住昌之や泉麻人のような「サブカル系文化人」にカテゴライズされてるみたいな気もする。でもその中でも、タモリのネットでの評価ってやはり特殊なわけで、まあちょっと不思議なのですよ。
posted by LSTY | Comment(6) | TrackBack(0) | web | このエントリーを含むはてなブックマーク このエントリーを含むはてなブックマーク
この記事へのコメント
きっとみんなの共通認識として、「サブカル系文化人」であり、その人柄・キャラクター故に受け入れられているんじゃないでしょうか?
中には「嫌い」っていう人もいるかもしれないけど、空気読んでるんじゃね?
Posted by 通路 at 2008年08月08日 10:08
手放しの絶賛は確かに見ていて気持ち悪いですね。
ただひとつ、サブカル系文化人の中で、タモリが異彩を放っているとしたら、Mっぽいところじゃないでしょうか。他のサブカル系の人ってSが多いじゃないですか。Sの文科系の人って見ていて痛々しいというか、俺って鬼畜だぜ、変わってるだろって感じのウザイオーラ、面倒臭いにおいがする人が多い中で、普通であることが特殊であるみたいなのがタモリだと思うんですけど・・・。
Posted by numberarmytheboots at 2008年08月09日 02:01
こうやって糞みたいな天邪鬼な意見がカウンターになるのも糞寒いですけどね。
好きなだけ溜飲下げてりゃ満足でしょうが。
好きな人も多いってだけだからほっとけばいいじゃん。
みのもんた見るくらいならタモリのが万倍マシ。
Posted by qed at 2008年08月09日 08:52
「マイナー臭を保ったまま、メインステージにいる」
という所が、マイナー意識の抜けないネット界の住人(ネットで発言するような人たち)に好感を持たれてるのではないでしょうか。
.
弔辞も勧進帳のパロディとして良い出来だったと思います。(特に「泣かせる」という共通点が秀逸かと。
Posted by レフ at 2008年08月11日 16:22
タモリは「空飛ぶモンティパイソン」本邦初放映時のエンディングで四ヶ国麻雀とか北朝鮮のラジオとかイグアナなんかの芸を見せていたと聞きましたが、弔辞を読んで、それは赤塚不二夫の肝煎りだったのかなと思ったり。このころのタモリはきっと面白かったに違いない。見てみたいです。
Posted by tomotubby at 2008年08月17日 12:33
■レフさま
 あれは勧進帳のパロディーなのかなあ、と思っていたら、やはりそうだったようですね。面白いとは思えませんでしたが。
 考えてみたら、タモリは芸人として活躍しているわけではないんですよね。飽くまでも司会者。で、いざ「芸」を披露するとそれが非常に渋い、というのは確かに魅力ですね。

■tomotubbyさま
 80年代の物だと思うんですが「タモリと愉快な仲間たち(素晴らしい仲間、だったか)」というビデオで往年の芸をたくさん披露してたんですよ。山下洋輔・中村誠一との出会いのきっかけになったハナモゲラ歌舞伎とか、寺山修司の物真似、天井桟敷風の即興劇、アメリカ現代詩の朗読とか。あれは確かにかなり面白かったです。
 そのビデオ、行方不明になって困ってるんですが。
Posted by LSTY at 2008年08月20日 08:19
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