ざっと見回して、高校教師、家庭教師、人妻、姉、義母ものというのが9割くらい。出てくる女性の年齢というのは20代後半が主流なのだろうか、意外と高い。思うに、ポルノ小説に出てくる女性というのは「ただやられている」だけではダメで、ある程度セックスに熟練して、男をリードしたり感じたりしなくちゃあ面白くない。そういう兼ね合いもあって20代後半に落ち着いたんじゃないか。
女子校生ものっていうのがすごく少ないのが気になった。昔はもっとあったような気がしたけど、未成年ポルノって事で減っているのだろうか?
女子校生もの、あるにはあるんだけど「セーラー服」なのが面白い。女子校生=セーラー服っていうイメージは80年代でしょう。
以前はなかったアニメ調挿絵入りのポルノ小説っていうのもあって、女子校生ものとかはそっちに移行してるんだろうか。
で、どうも内容も定型化していて、男が嫌がる女を「てごめにする」というような感じ。プレイ内容もわりとノーマルで、まああってアナルプレイ、緊縛、露出とかそんなものでしょうか。
あんまりハードなプレイってのがない。これはやっぱり非常に保守的な市場だって事でしょうね。
また一方で、あんまり変わったプレイをすると読む方が大変ということがある。官能小説を読む時は読者の気が立ってるから、もうすごい速読なわけですよ。ものすごい高速で次へ次へ読む。そこにあんまりいろんな要素を入れると、読む側としては追いつかない。
だからわりと先の見えるノーマルなプレイになりがちなのだろうと思う。
で、昔から思うのですがポルノ小説というのはエロ紳士の嗜みなわけですよ。電車で読める、というような。余程のぞき込まれないとエロ小説読んでるとは気付かれない、そこに醍醐味がある。
しかしフランス書院の表紙って青なんですね、これは文庫として珍しいんで、ばれるわけですよ。少なくともフランス書院を愛する諸兄にはばれる。
だから表紙の色はベージュとかにして欲しいなと。そうすればもっと普及するんじゃないかと。しないか。
フランス書院は作家の囲いこみをしたり、ある一定の路線が決まっているようです。
この業界、頭の古い編集者ばかりで改革なんて風は吹いてません。
雑誌も一回の売り上げだけですぐ廃刊させてしまうので、今まで売れた路線以外の企画は通りにくくなっているのです。
作家が好きなものを書かせてもらえるとも限らず、わたしのような駆け出しの場合、編集者がプロット書いてその通りに書かされます。
そのプロットはどれも黴がはえたような使い古した設定のつまらないものばかりで、編集サイドが作品のマンネリ化を問題に感じていません。
ネットの普及でアダルトの出版物は壊滅的に業績悪化してますから、既存の作家に仕事をまわすために新人を育てる余裕がなくなっています。
読者手記ものもわりと大物官能作家が生活費稼ぎで書いているんですよ。
ネットに進出してもアダルトの電子出版があまりお金にならないことがわかってきたので、このままアダルト出版業界は衰退の道を辿るだけと思います。
グリーンドア文庫は倒産で消えてしまいましたしね。
児童が出てくるものは作家やライターが逮捕される可能性を懸念して書きたがらない人が出てきてるようです。
あまり過激なものは編集長が都庁から呼びだされます。
今は素人のネット小説やアダルトブログのほうが勢いがあって面白いですからね。
プロの官能作家の高齢化はひどいものです。
その後何冊か買ってみたんですが、やっぱりどれも類型的ですね。「漫画ローレンス」なんて雑誌も数十年同じような系統っぽくて、やっぱり消費者側にも、保守的な層ってのが一定数いて、需要も少しはあるのかなあと思います。
ただ絶対数が少ないので、ノーマルなものしか金にならないんでしょうね。エロ漫画にしてもメインストリームはごくノーマルでつまらない作品ですから。
>出てくる女性の年齢というのは20代後半が主流なのだろうか
もっと若い年齢がメインで出張ってる作品も普通にありますよ。女子高生やもっと幼い女子中学生物を描いてらっしゃる作家さんも結構います
(フランス書院ではあまり見かけませんが)
>女子校生=セーラー服っていうイメージは80年代でしょう。
それはあなたの勝手な偏見だと思いますが・・。
現に今でも女子高生の制服はブレザーよりもセーラー服の方が圧倒的に多いですし、昔よりはブレザー着用の学校が増えただけで女子高生のセーラー服がイメージ化している構図は変化していませんよ。また仮に変化していたとしてもその変化に対応した結果読者がヌけなくなったら本末転倒です。下品な言い方をしますが、官能小説の本懐は読者をヌかせてなんぼだと個人的に思ってます。もちろん構成や話自体が優れていれば評価は向上するので作品自体の質が良いに越した事はないですが、読者をヌかせられなければいくら話が斬新でもプレイ内容が奇抜でアブノーマルでも意味が無いどころか駄作以下です。そう考えた場合、今の若い読者層とはある意味真反対の官能小説の作風(暗くじめっとしていて背徳的)では読者は古参のおっさん連中ばかりですからセーラー=女子高生という構図で何ら問題ないわけです。流行のイメージに合ってるかではなく需要に応えられているかなので。中年のおっさん連中世代なら確実にセーラー=女子高生世代でしょうから問題はないです。
>あんまりハードなプレイってのがない
いや需要と供給のバランスが大切なのは官能小説でも同じですからそりゃ至極当然です。
食糞とか獣姦とか四肢切断とかそんな性癖持ってる人の方が希少ですし需要が大きい方に供給されてこその市場原理でしょう。まぁ探せばそういうキワモノも中には存在しますけどね。
>女子校生ものとかはそっちに移行してるんだろうか
女子高生ものというよりは今アニメなどで流行ってる萌えキャラの18禁小説といった感じですねあれは。リアリティーという意味では通常の官能小説よりももっと希薄です。ただ商売として流行に合わせた作品を発表するのも大事でしょうからあれはあれで正解だと思います。個人的には作風がライト過ぎて好きになれませんが。
>もうすごい速読なわけですよ
場面場面を妄想しながら読んでるので普通の小説より遅くなるって人の方が多数派じゃないでしょうか?まぁぶっちゃけ自家発電しながら読むんで遅くなるんですがw
>これは文庫として珍しいんで、ばれるわけですよ
買う時にカバー付けて貰えばいいだけじゃね?
>メインストリームはごくノーマルでつまらない作品ですから。
この意見だけはちょっと賛同出来ないですね。
それは単にあなたがノーマルな作風よりもアブノーマルな作風が好みというだけでは?としか思えません。私はおそらくあなたよりも数多くの官能小説を読んできていますが、奇抜な設定の作品ほど話そのものの質も低かった印象があります。キャラの心情やストーリー構成や文章の表現力といった基本的な技術に自信が無いから奇抜さに逃げてごまかしている駄作が腐るほどありましたよ。
エロ漫画でも同じです。アブノーマルさや設定の奇抜さに頼っている作品ほど世間の評価も低いのがほとんどです。逆に世間で評価が高い作品ほど奇抜さに逃げず王道の設定とキャラで勝負して成果を挙げています。どの業界でも言えますが最後に物を言うのは一番基礎的な部分がどれだけ優れているかではないでしょうか。小手先の奇抜さに頼っている作品ほど世間の評価も低いのが現実ですし個人的にもその通りだと思います。
あとあなたがノーマルなのは嫌いだというのは個人の主観なので別にかまいませんが、嫌い=つまらないというのは嗜好と評価を履き違えていますよ。評価するなら自分の好き嫌いと作品の評価姿勢は別個に分けておかないとフェアじゃないです。ご注意を。